コラム

LED投資のための指標

2016/11/10 更新

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LED元年と呼ばれる2009年以降、日本国内のLED市場は毎年大幅に成長を続けておりその成長は少なくとも2020年迄は続くと言われております。
日本国内の各メーカーも、次々とスペックの良い製品を投入しており、現在ではLEDで置き換える事の出来ない照明は無いと言っても過言ではありません。

ですが、いざ自分がLEDに変えてみようという段になると、そのあふれる情報量の中から本当に必要な照明を選定し、適正な金額で投資を行うというのは実は難しいのです。

LED投資は既存の照明が壊れた個所から順番にLED化を行って行くというのは
一見安価にLED化を実施できそうですが、実はそうではありません。
LED化に伴う電気工事費には、交通費や、廃材の処分費等、様々な経費が含まれており小刻みに投資を行っていくと、都度その経費が乗る為、かえって割高になります。
LED投資が必要な個所とそうでない箇所を選定し、一度にLED化の投資を行った方が実はトータルではコストが安く抑えられるのです。
次に必要となるのは、LED化を行う場所、やらなくてもいい場所の選定です。
LED投資のメリットを最大限に引き出すためには、下記に気をつけて大胆にかつ慎重にLED化の場所を決めていく事が重要です。

① 点灯時間が長い場所
LEDは従来の照明器具に比べて、消費電力を50~80%下げる事が可能ですがその費用対効果は、点灯時間に比例します。
点灯している時間が長い場所を、優先してLED化し、倉庫などほとんどつける事のない場所を除外する投資回収を早める秘訣です。

② ランプ交換にコストがかかる場所
吹き抜けや、工場の高天井の水銀灯では、切れたランプの交換を管理業者に料金を払って交換を依頼している場合が多くあります。
LEDの長寿命という利点を生かし、ランプ交換のコストを低減するためこのような場所をLED化する事をおすすめします。

③ 点灯/消灯回数の多い場所
トイレや、廊下等こまめに点灯/消灯を繰り返す場所にもLEDはその利点を発揮できます。蛍光灯や白熱球は、点灯/消灯の回数に比例してその寿命が減りますが、LEDの場合は点灯/消灯を繰り返してもほとんど製品寿命に影響はありません。
また、スイッチをONにすれば即時点灯する為、ホールや工場の水銀灯等一度消したら再点灯するのに時間がかかる為、昼休みや休憩時間にも消していなかった場所も、こまめに消灯する事が出来る様になり、さらなる省エネに期待できます。

LED製品について
さて、実際にLEDを選定していくとなると、数多くの製品の中からLED化を行う場所場所に、最適の製品を選んでいかなければなりません。
また、一言でLED化といっても、ランプ交換型、器具交換型、ソケット交換型など一つの照明器具のLED化にも様々なアプローチがあり、それぞれメリット、デメリットがあります。一つの建物の中には、数十種類の照明器具がある為、自分でそれぞれベストの選択を行う事は容易ではありません。
そこで、LEDのリニューアルを専門で行っている電気工事業者/商社に依頼をしましょう。
その際に、上記にあった「LED化を行いたい個所」を建物の平面図等で、具体的に示してあげる事でスムーズに見積もりや施工を行う事が可能となります。

LED化のその先へ
各メーカーがLED照明に注力を初めて、LED照明器具は大きな進化を続けてきました。Lm/W(一ワット当たりの明るさの単位)と呼ばれる、照明の性能を示す数値の向上は当然の事ながら、出力の制御をしやすいというLEDの特性を生かし、各種センサを使用してLED化+αの省エネを行うという手法を検討できる段階に来ています。
以前は照明制御を利用した省エネは、専用の信号線が必要であったり、高価な調光機器が必要であったり高い投資コストが必要でしたが、無線やその他技術の併用で安価に導入出来る様になってきました。
LED化に加えて、さらなる省エネをメーカーや代理店に相談してみる事をおすすめ致します。